有料ストックイラストサイトを比較してみた
こんにちは、はるきちです。
最近はメインの投稿先を有料サイトへシフトしていっています。
始めはPIXTAとAdobeStockの2サイトへ投稿していたんですが、せっかくなので他の有料サイトにも投稿してみることにしました。
今回は、投稿してみてわかった有料ストックサイトに投稿する素材データのルールや、投稿画面の使いやすさなどをまとめてみようと思います。
有料サイトへ投稿したいけど、どこに投稿すればいいかわからない…そんな方のお役に立てれば嬉しいです!
投稿中の有料ストックイラストサイト
私は、現在5つのストックイラストサイトへ投稿をしています。
投稿してみてわかったのですが、サイトによってほんとに使い勝手が全然ちがいます。
(別の会社が作っているので当然なんですが)
では、各サイトの素材ルールや特徴を挙げてみます。
各サイトの特徴
あくまでも個人的な意見と感想です。
PIXTA(ピクスタ)
言わずと知れた、ストックイラスト超大手サイトですね。
素材作成ルール
- 投稿できるデータ形式は、JPEG・PNG・EPSの3種類
- JPEG・PNGは長辺と短辺の合計が1301px以上、35000px以下
- ファイルサイズはJPEG・EPSが50MB以下、PNGが30MB以下
- 塗りのオープンパス・孤立点・ロックされたレイヤー・トンボ・非表示のレイヤーなどがEPSのデータ内に含まれているとNG
- EPSはアウトライン化前のフォント、ラスター画像の埋め込み不可
- EPSの保存バージョンはAdobe Illustrator 8.0〜CS2互換のバージョンで
- 「ドキュメントのラスタライズ効果設定」の解像度を300ppi以上に
審査について
厳しいけど、理不尽なリジェクトは出ない印象。
塗りのオープンパスや孤立点は見落としやすいので、PIXTAさんが配布してるスクリプトを使うのが確実です。データに不備がないか一瞬でチェックできます。
↓スクリプトのダウンロードはこちらから
しっかりチェックしてくれてるからか、審査期間は1週間〜2週間ほどと結構長いです。
リジェクトになると、季節もののイラストなんかは旬の時期を逃してしまうこともあるので、不備のないように投稿しましょう。万が一リジェクトになっても、何が原因なのかを一言添えてくれます。
タグが原因のリジェクトは、今のところ経験したことがないので、そこまで厳しくない印象です。
ひとことメモ
- 販売される最大画像サイズは、アップロード時のJPEG・PNGのpxサイズ
- JPEGやPNGは最大画像サイズより小さいサイズが自動生成される
- EPS+PNGで投稿するとJPEGは自動生成される
- 投稿後、複数の素材に対してまとめて同じタグを追加・削除できるので便利
- 公開後の素材を削除する場合、すぐ削除できない(30日後に削除)
- ぼかしやドロップシャドウを使って、イラレのバージョンを落として保存すると、効果の部分がラスタライズされ、データ内にラスター画像ができてしまうので注意
- ダウンロードされると都度メールが届くので嬉しい
コメント
審査期間が長いこと以外は、とてもわかりやすくて使いやすいサイトだと思います。入力内容も途中保存できるし、投稿画面もわかりやすいし、素材も丁寧にチェックしてくれます。初心者さんにもおすすめ。
Adobe Stock(アドビストック)
IllustratorやPhotoshopでおなじみ、Adobeが運営するストックイラストサイト。
素材作成ルール
- ベクター単品で投稿できるデータ形式は、AI・EPS・SVGの3種類
- ラスターとセットで投稿する場合は、JPEG + AIかEPS
- JPEGは長辺5,000px ×短辺3,000px または長辺+短辺が 15,000px以上
- AIとEPSは保存バージョン指定、アートボードサイズ制限なし
- AIとEPSは保存時に「PDF互換ファイルを作成」にチェック必須
- 各ファイルサイズは45MB以下
審査について
ゆるゆる。けっこうなんでも通っちゃうイメージ。データに不備があっても通ってしまう…。写真のほうは厳しいという噂を聞いたけど、イラストの方はデータやタグの不備でのリジェクト経験はありません。
唯一「 知的財産権の侵害」という理由でNGになったことがあります。小さなwebアイコンが大量にセットになった素材だったんですが、どの部分がNGなのかガイドライン読んでも全くわからず、投稿を諦めたことがあります…。
審査期間は爆速…だったんだけど、最近少し遅くなりました。それでも2、3日中には公開されてることが多いです。週末に投稿すると時間かかることが多いので、土日はもしかしたらおやすみなのかも。
ひとことメモ
- ベクター素材を単体で投稿すると色合いがおかしくなる場合があるので、JPEGとセットで投稿するのがおすすめ
- 投稿後のタグ修正がPIXTAのようにまとめて追加したりできない上に、タグ編集の画面がめちゃくちゃ使いにくいので、後でタグ修正する時は地獄
- ダッシュボード(管理画面)の自分の素材一覧が結構使いにくい。フィルター機能がないので、素材が増えてくるとより見辛い
- 報酬がドルなので、換金するときどうなるんだろう…(まだしたことない)
コメント
審査結果が爆速なので個人的にはかなり投稿しやすいサイトです。投稿画面もわかりやすいし、初心者さんにもおすすめ。管理画面がもっと痒いところに手が届くようになると、めちゃくちゃいいのになー。
imagemart(イメージマート)
テレビやネットの写真素材でおなじみのアフロが運営する、2020年6月にサービス開始の比較的新しいサイトです。
imagemart公式ページはこちらから。
素材作成ルール
- ラスター単品で投稿できるデータ形式は、JPEGのみ
- ラスター+ベクターで投稿する場合は、JPEG+AI/EPS(同ファイル名にする)
- ファイルサイズは30MB以下
- 塗りのオープンパス・孤立点・ロックされたレイヤー・トンボ・非表示のレイヤーなどがAI/EPSのデータ内に含まれているとNG
- AI/EPSはアウトライン化前のフォント、ラスター画像の埋め込み不可
- AI/EPSの線パスはアウトライン化推奨、しない場合は「線幅・効果も拡大縮小」にチェックを入れる
- AI/EPSの保存バージョンはAdobe Illustrator CS2を推奨
審査について
始めたばかりだからか、今のところリジェクト経験ないので、そんなに厳しくないイメージ。
審査期間は結構早い。AdobeStockと同じくらいな印象。翌日〜3日ぐらいで公開されてることが多いです。
ひとことメモ
- 公開後にタグやタイトルの修正をする場合、お問い合わせフォームから連絡しないといけないので最初に間違えると地獄
- マイページではDL数の他に「キープ(DLユーザーのブックマークようなもの?)」や「サンプルDL」の数も見れるので楽しい
- 素材データの入力時、1つの素材データを入力したら「反映」というボタンを押さないといけないのが地味に面倒…押すの忘れて全然入力できてなかったりする
- 新しいサイトなのでDLユーザーもまだ少なく、あまり素材の動きがないイメージ
コメント
投稿画面も難しくないし、審査も厳しくないので、投稿する側としては使いやすいほうなんですが、いかんせん全くDLされない…。
まだサイト自体が新しく、DLユーザーも少ないのであまり動きがないのかもしれません。もしくは、各サイトによって売れるタッチってあるので、私の素材がimagemartでは需要ないだけかも。
運営は大手の会社なので、きっとこれからユーザーも増えていくでしょう。
今はPIXTAとASにアップするとき、ついでにあげとこーって感じで使わせていただいてます。
Shutterstock(シャッターストック)
海外で有名なストックイラストサイト。アメリカの会社だけど、日本語も一応対応してます。
Shutterstock公式ページはこちらから。
素材作成ルール
- ラスター単品で投稿できるデータ形式はJPEGを推奨(TIFFも可)
- ベクターで投稿する場合はEPSのみ
- ファイルサイズはJPEGが50MB以下、EPSが100MB以下
- JPEGは長辺と短辺の合計が40,000px以上
- EPSはオブジェクト全体の長辺と短辺の合計が40,000px以上、250,000px以下
- AI/EPSの保存バージョンはAdobe Illustrator 8 または 10
審査について
めちゃくちゃ厳しい。知ってる中では最難関。
データやタグのNGというより、類似データでNGになることが非常に多いです。
前にもツイッターで愚痴ったんですが、こんな感じのNGが出ました。
もっとわかりやすく描き分けできるようになれ!ということなんでしょう…。
それでも、男性と女性じゃイラストの用途も違うだろうし、これはOKにしてくれてもいいんじゃなかろうか…。
ただ、類似でも通ったりすることもあるので、イラストACのように日によって基準のばらつきがあるイメージ。
ひとことメモ
- EPSで投稿するとJPEGは自動生成される
- サイトは日本語表示できるけど、タイトルやタグはすべて英語で登録しないといけないので、英語苦手な私にはかなり苦痛
- タイトルやタグの修正、素材の削除は簡単にできる
- EPSのデータをかなり大きくしなくちゃいけないので、他サイト用に作った素材と併用するのが難しい
- 海外サイトなので報酬がドル(まだしたことない)
コメント
とにかく審査が厳しすぎる。類似にめちゃくちゃ厳しいし、日によって審査基準にばらつきがあるし、結果が読めずいつも類似リジェクトに振り回されてます…。
加えて、英語も私にはハードルが高い。他サイトで入力したタグを翻訳で英語にしたらいいんだけど、やっぱりちょっとしたニュアンスが違ったりするので、いつも投稿する時は意図した単語になってるのか調べるのに時間がかかるんですよね。
最大のネックが、オブジェクトサイズが40,000px以上というルール。EPSはベクターなので、拡大しても画質が劣化しないので小さく作って軽いデータにできるのがいいところなのに、そのEPSをなぜかどでかいサイズで作らないといけないんですよ…。(JPEGを自動生成するためだそうですが)
他のサイトの素材作る時も、どでかいサイズで作りゃええやんって思うかもしれませんが、ファイル容量も大きくなって処理も重たくなるので、あまりShuttrestock基準のEPSをオリジナルデータとして保存しときたくないんですよね…。
なので、投稿時は大きくした別データを作っていますが、これがものすごく面倒。
自動で大きくしてくれるスクリプトもあるようなんですが、それをクリアしたとしても、審査が厳しいのは変わらないので、そこまで時間をかけて投稿するメリットがあるのか、今後の投稿を考え中です。
iStock(アイストック)
こちらもテレビやネットの写真でよく見かける「ゲッティイメージズ」が運営する、世界的に有名なストックイラストサイトです。
iStock公式ページはこちらから。
素材作成ルール
iStockの素材ガイドラインが、ログインしていないと見れないページしかなかったので、下記でまとめた点をご参考ください。
- 投稿できるデータ形式はJPEG・EPS(同ファイル名にする)
- ファイルサイズは10MB以下
- JPEGのサイズは 1,900px × 2,800px 以上
- AI/EPSの保存バージョンはAdobe Illustrator 10以下で
- 塗りのオープンパス・孤立点などがAI/EPSのデータ内に含まれているとNG
- EPSはアウトライン化前のフォント
審査について
結構ゆるゆる。ただ、タイトルを英語で入力しないとリジェクトになるので、そこだけ注意したら大丈夫だと思います。
審査期間はどこよりも爆速。投稿から1時間ぐらいで公開されてることが結構あります。早い時は10分ぐらい。すごい。
ひとことメモ
- タグ付けのシステムが他と違って独特。自由にタグをつけれるわけではなく、サイト側に登録のあるタグをリストから選んで付けることができる。ちょっと面倒。
- 投稿の仕方も独特。サイト上でも投稿できるけど、公式が提供している「DeepMeta」というソフトを使うのが簡単と聞いたので、私はそれで投稿してます。使い方は比較的簡単。
- タグの修正は後からできるみたいだけど、タイトルの変更や素材の削除は問い合わせしないとできないみたい。
コメント
審査はそんなに厳しくないけど、タグの付け方とアップロードの仕方が他サイトと全然違うので、最初は戸惑うかもしれません。慣れたらそこまで難しくないです。
サイト側が指定しているタグしか使えないので、タグの入力がちょっと手間で、他サイトよりは面倒だなという印象です。
さいごに
以上、5つの有料ストックイラストサイトの特徴でした。
私はAdobeのBridgeというソフトを使って素材に直接タグを埋め込んでいるので、タグ入力の作業を省けて、投稿時にあまりストレスがないPIXTA・Adobe Stock・imagemartの3サイトを中心に投稿していくことにしました。
↓Adobe BridgeはAdobeのCCを契約していたら無料で使えます。
iStockやShutterstockは、上記3サイトと比べてタグ選びやデータのリサイズなど、別の作業が発生するので後回しにして、時間ができた時に投稿するようにしています。
どのサイトにも良いところ・悪いところがあるので、今回の記事がサイト選びのご参考になれば嬉しいです。
今回はめちゃくちゃ長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!